メールマガジン「和服の基礎知識」バックナンバー〈002〉 |
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○ ●○● 和服の基礎知識 ●○● 〜日本文化を愉しむために〜 ○
● 第2号 2003/09/11発行 ●
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【肌襦袢・長襦袢・長着】(はだじゅばん・ながじゅばん・ながぎ)
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◆肌襦袢(はだじゅばん)
肌に直接着る短衣。はだぎ。垢取り。汗取り。
さらし木綿もしくはガーゼ製で、半袖・腰丈。
着物を着るときは下半身に、
女性なら裾除け(すそよけ/裾の長い巻きスカート型下着)、
男性ならステテコ(膝下までのゆったりしたズボン型下着)をつけます。
肌襦袢の代わりにスタンドカラーのシャツを着ると書生風、
ラクダのシャツを着るとおじさん風になります。
普段着なら、肌襦袢の代わりにシンプルなキャミソール+ペチコートで
代用できます。
◆長襦袢(ながじゅばん)
長着の下に着る、丈の長いじゅばん。ながじばん。
裾はくるぶしまでの対丈(ついたけ/身長に合わせてひきずらない長さ)。
着る前に、長襦袢の衿に半衿(はんえり/装飾と汚れ取りを兼ねた着脱可能な
衿)を縫い付けます。半衿が長着の衿から見えるように着付けます。
浴衣には必要ありません。
上下に分かれた二部式長襦袢(半襦袢+裾よけ)もあります。
◆長着(ながぎ)
足首のあたりまである丈の長い着物。
羽織などの上着や袴以外で、一番外側に着る、いわゆる「きもの」。
袴の下に着たり野良着にする、膝丈ぐらいの短い着物は「半着(はんぎ)」
と言います。
「長着」は専門用語のようで、一般では通じないかもしれません。
しかし当マガジンでは使っていきますので、よろしく。
◇襦袢(じゅばん)
和服の下着。じばん。ポルトガル語の「ジバン(gibao)」の変化した語。
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◆長襦袢あり…下着の衿(半衿)が見えます。
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◆長襦袢なし…下着の衿が見えません(浴衣・寝間着など)。
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◇長襦袢の仕立て方には大きく二通りあります。
◎通しえり仕立て〈関東衿(かんとうえり)〉
衿が裾まで続いています。おくみがありません。男物に多い。
◎別えり仕立て〈関西衿(かんさいえり)〉
前身頃の衿下に別布(竪衿/たてえり)を縫い付けてあります。
(「たてえり」…長着なら「おくみ」の部分。おくみより幅が狭い)
前身頃の幅が十分に取れて裾捌きがよくなり、着やすくなります。
胸のふくらみを覆うことができ、衿元がすっきりするので女物に多い。
●ごあいさつ●…………………………………………………………………………
こんにちは。マガジンのご登録ありがとうございます。
創刊号は319通を配信させていただきました。
海のものとも山のものとも知れぬ素人のマガジンに興味を持っていただき、
ありがたく存じます。
読者の皆様に楽しんでいただける原稿を頑張って書いていこうと思います。
●参考文献●……………………………………………………………………………
『着物がくれるとびきりの毎日』きくちいま〈リヨン社〉
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4576021907/dearbooks-22
『ふだん着物のたのしみ方』きくちいま〈河出書房新社〉
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309266479/dearbooks-22
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