メールマガジン「彩識風信」バックナンバー〈049〉

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               『彩識風信』 第49号《ピーコックグリーン》
 ……………………………………………………………2003/10/14発行………
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◆ピーコックグリーン(peacock green)
 ◇ 色見本 ◇
 マンセル:7.5BG 4.5/9
    RGB値:#007D7F
     CMYK:C90 M0 Y50 K0
 ◇あざやかな青緑〈JIS系統色名〉
  クジャクの羽の緑色。

◆ピーコックブルー(peacock blue)
 ◇ 色見本 ◇
 マンセル:10BG 4/8.5
    RGB値:#006E7B
     CMYK:C100 M0 Y40 K5
 ◇濃い青緑〈JIS系統色名〉
  クジャクの羽の青色。

  ピーコック(peacock)はクジャク(孔雀)の雄。雌はpeahen。
  クジャクは熱帯の密林に住むキジ科の大形の鳥。
  雄は光沢のある緑色または藍色の羽を持ち、
  大きな丸紋のついた、美しい尾羽を扇形に広げる。
  雌は雄より小柄で、羽は地味な褐色。

             ◆ ◇ ◆

《くじゃくいろの童話集》

偕成社から出版されている〈ラング世界童話全集〉の中の一冊です。

くじゃくいろ(孔雀色)はピーコックグリーンの訳語。冴えた青緑色。
あまり日本語では使われませんが、きれいな色です。

他の巻もきれいな色が並んでいます。

(1) みどりいろの童話集 
(2) ばらいろの童話集 
(3) そらいろの童話集 
(4) きいろの童話集 
(5) くさいろの童話集 
(6) ちゃいろの童話集 
(7) ねずみいろの童話集 
(8) あかいろの童話集 
(9) みずいろの童話集 
(10) むらさきいろの童話集 
(11) さくらいろの童話集 
(12) くじゃくいろの童話集 

〈ラング世界童話全集〉というのは、
イギリスでアンドルー・ラングという学者が、
19世紀末から20世紀はじめにかけて出版した、
世界中の民話を集めて子供向けに編集した本です。
『指輪物語』を書いたトールキン教授も、子供の頃に読んでいたそうです。

"Andrew Lang's colored fairy books"

(1) The Blue Fairy Book  [1889]……… 青
(2) The Red Fairy Book  [1889]……… 赤
(3) The Green Fairy Book [1892]……… 緑
(4) The Yellow Fairy Book [1894]……… 黄
(5) The Pink Fairy Book [1897]……… 薄紅
(6) The Grey Fairy Book [1900]……… 鼠色(ねずみいろ)
(7) The Violet Fairy Book [1901]……… 紫
(8) The Crimson Fairy Book [1903]……… 深紅
(9) The Brown Fairy Book [1904]……… 茶色
(10) The Orange Fairy Book [1906]……… 橙色
(11) The Olive Fairy Book [1907]……… 苔色(こけいろ)
(12) The Lilac Fairy Book [1910]……… 藤色

並べてみると、
英語版のタイトルをそのまま日本語に訳したわけではないようです。

このシリーズで色の名前に興味を持ったのが
『彩識風信』を書くきっかけになりました。

こちらでラング世界童話全集について、もう少し詳しくまとめております。 
http://www.natubunko.net/lang-01.html

◆ごあいさつ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 こんにちは。マガジンの登録ありがとうございます。

             ◆ ◇ ◆

 第47号でお願いしたアンケートの結果が出ました。
 137名の方にご協力いただき、ありがとうございました。

質問: あなたはどんな色が好きですか。
   (具体的な色名があればコメントボードにお書き下さい)  
■紫系  9人  (7%)    
■青系  52人  (38%)    
■緑系  18人  (13%)    
■黄系  6人  (4%)    
■橙(オレンジ)系  14人  (10%)    
■赤系  12人  (9%)    
■茶(ブラウン)系  6人  (4%)    
■灰(グレイ)系  3人  (2%)    
■黒系  10人  (7%)    
■白系  5人  (4%)    
■その他  2人  (1%)    

◇アンケート結果
 ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00016792b10 >

             ◆ ◇ ◆

 〈青系〉が好きな方が目立って多いですね。
 私も群青色や瑠璃色みたいな深い青色が好きです。

 これが本の装幀になると、緑色の本がたまらなく好きです。
 特にピーコックグリーンみたいな鮮やかな緑色の本だと、
 内容が好みに合う気がするのです。
 当てにならない勘ですけど。

             ◆ ◇ ◆

 次号で50号を迎えます。
 予定通り、次号で休刊にします。

◆参考文献 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

『新版 色の手帖』永田泰弘:監修(小学館)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4095040025/dearbooks-22
『色々な色』ネイチャー・プロ(光琳社出版)
※現在は角川書店より『色の名前』と改名して刊行
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4048836226/dearbooks-22
『日本の傳統色 その色名と色調』長崎盛輝(青幻舎)ほか
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4916094530/dearbooks-22

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[2004/01/12]
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