メールマガジン「彩識風信」バックナンバー〈031〉

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               『彩識風信』 第31号《薔薇色》
 ……………………………………………………………2003/06/03発行………
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◆薔薇色(ばらいろ)
 ◇ 色見本 ◇
 マンセル:1R 5/13
    RGB値:#D53E62
     CMYK:C0 M82 Y42 K0
 ◇あざやかな赤〈JIS系統色名〉
 ◇赤いバラ(薔薇)の花のような色。濃いピンク。
  明治以降に欧米から輸入された西洋種のバラにちなむ色。

  バラ(薔薇)はバラ科の落葉低木。野生種、園芸種とも種類が多い。
  幹や枝にとげがある。花の色形が美しく、かおりが高い。
  香料採取や、観賞用に栽培される。

             ◆ ◇ ◆

《薔薇色の人生》

明るい、希望に満ちた生活の例え。
反対語は《灰色の人生》。

フランスのシャンソン歌手エディット・ピアフの代表曲としても有名です。
ピアフの曲は『バラ色の人生』と表記されるのが一般的です。

             ◆ ◇ ◆

《薔薇色の頬》

子供や若者の血色のいい頬の色。
見るからにその子が健康と幸福を持ち合わせていると感じさせます。

             ◆ ◇ ◆

《青い薔薇》

不可能、ありえないものの例え。

自然界の植物はすべて、赤・黄・青の3原色のうち2色の系統の花しか
咲かせません。
バラは赤・黄の系統ですから、青いバラの花は自然界には存在しません。

あざやかな青いバラを咲かせる研究は、きわめて困難でありながら、
昔から多くの園芸家によって続けられました。
近年では他の植物の遺伝子を組み込むバイオテクノロジーで、
青いバラが作られつつあるようです。

◆ごあいさつ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 こんにちは。マガジンの登録ありがとうございます。

             ◆ ◇ ◆

 復刊ドットコムと学研との共同復刊企画で
 ルドゥ−テの『バラ図譜 I / II』が限定部数で復刊するそうです。
 全2巻で56,000円、ちょっと簡単には手が出せない値段ですけど。
 ルドゥ−テの『バラ図譜』については
 荒俣宏『花空庭園』(平凡社)で詳しく解説しています。

 復刊ドットコム『バラ図譜 I / II』
 http://www.fukkan.com/vote.php3?no=16117

◆参考文献 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

『新版 色の手帖』永田泰弘:監修(小学館)
『色々な色』ネイチャー・プロ(光琳社出版)※現在は角川書店より刊行
『日本の傳統色 その色名と色調』長崎盛輝(青幻舎)ほか

◆おまけ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

◇『エディット・ピアフ』エディット・ピアフ(東芝EMI)
 「バラ色の人生」収録
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000565ZZ/dearbooks-22

◇『青いバラ』最相葉月(小学館)
 青いバラを咲かせる研究を続けた人々を追ったノンフィクション。
 不可能を追い続けるロマンチシズムと、
 最先端のバイオテクノロジーの高度な融合によって生み出される奇跡の花。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093892318/dearbooks-22

◇『アレックス・タイムトラベル』清原なつの(ハヤカワ文庫)
 「青いバラ」が重要な要素のSF連作マンガ。
 私はこの作品で、青いバラを作るのが困難という知識を得ました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150306699/dearbooks-22

◇『花空庭園』荒俣宏(平凡社)
 函入りハードカバーの単行本と、廉価なライブラリー版があります。
 カラーの挿絵が美しい単行本がオススメですが、こちらはすでに絶版です。
 ◎単行本
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4582512267/dearbooks-22
 ◎平凡社ライブラリー336
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4582763367/dearbooks-22

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[2003/12/01]
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